写真展"愛の劇場"by 荒木経惟
- 2011.03.08 Tuesday
- 08:10
写真展"愛の劇場"by 荒木経惟
期間:〜2011年3月26日
場所:タカイシイギャラリー・フォトグラフィー/フィルム
住所:東京都港区六本木6-6-9ピラミデビル2F
"愛の劇場"と書かれた箱に、150枚のプリントが入っていた。
たまたま見つかったそれは、1965年に製作したものだったそうだ。
これは、荒木経惟さんが太陽賞を受賞した翌年、25歳の時にあたる。
米国でもフリマからアンセル・アダムスのプリントが見つかったり、
一ノ瀬泰造さんのように空き缶からネガが出てくるケースもある。
今回見つかったのは、フィルムではなくプリントだっただけに、
考え方によっては、2枚と存在しえない大変貴重な代物だ。
保管に使われていた箱も展示してあり
骨董品のような有り難みが感じられた。
やはり45年という経年は伊達ではない。
「その頃オリンパスペンFでガチャガチャ撮って、わざと熱現像とかイイカゲンにフィルム現像してイイカゲンにプリントしてた、その頃の私と女と時代と場所が写っている」
同名『愛の劇場』と題された写真集も販売されていた。
図録ながら既に一部書店でも取り扱いが開始されている。
判型は130×180ミリで、図版119点を収録。
限定1000部、定価は2000円だ。
一方、タカイシイギャラリーで展示しているプリントは、
キャビネ版をマット、ウッドフレームで額装した作りで、
小さいながらも合計80点のボリュームある内容だった。
決して広くはない会場の壁面2つを占めるプリントたち。
キャビネの良さをしみじみと感じる作りだ。
写真集もじっくり読ませて頂いたが、プリントの方がずっと良かった。